彼女は、結婚したもののすぐにメニエール病を発症し、入院した。 退院時に担当医師から「メニエール病は命まで持っていかない。ただし、一生付き合う病気です。」 と言われた。 その後、「メニエール病は治る」という当院のチラシを見て、 母親に相談したところ、「そんなチラシなんて、客寄せパンダと同じであてにならない。 でも、あなたもあんなに苦しんだのだし、せっかく見かけたチラシなんだから、騙されたと思って 行っていらっしゃい」と言われ一縷の望みを抱き来院。 そこで、私は頚椎と頭をつなぎ、頚椎の多少の歪みを直したあと、耳鳴りがすると言うので、 外耳軟骨を入れて治療を終了した。 その後、彼女は妊娠して無事に男児を出産。母親が来院した時、こう言いました。 「メニエール病が治るのと、妊娠に気づくのが逆だったとしたら、 子供を自分の手に抱くことはなかったでしょう」 この言葉は、今でも私の耳に残っています。